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就活ブッダのブログ~涅槃を目指して~

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生保業界大手(かんぽ生命・日本生命・第一生命・明治安田生命・住友生命)の違いを比較

企業研究 企業研究-金融(銀行・証券・生損保)

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みなさん、こんにちは。

ブッダです。

 

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先日このように筆者のブログを紹介して頂いた。この方はフォロワーが多いようで、一気にアクセス数が増え、嬉しい限りである。この場で御礼を申し上げます。

 

さて、今回は生保業界の比較記事だ。生保について詳しくない人は、生命保険の仕組みと生保業界について解説した記事を是非先に読んで頂きたい。今回はそういった生保の基礎を前提とした内容である。

 

今回の記事のポイント

  • 収益規模は、かんぽ>日本生命>第一生命>明治安田>住友生命
  • 保険料収入:運用収益は4~5:1くらい
  • かんぽ生命と第一生命は株式会社、他は相互会社
  • 相互会社は生保業界特有の会社形態で、メリットとデメリットがある
  • 国内事業・海外事業・資産運用事業という3つの視点で会社を見ろ
  • 国内事業では再編とインステックがキーワード
  • 民間4社は海外への大型投資案件が目立つ
  • 民間4社の年収は4年目600万円、6年目800万円くらい
  • かんぽ生命は若いうちは給料が低い

 

収益や純利益の比較

まずは生命保険の仕組みの復習からだ。生保会社の収益源は保険料収入に加え、運用収益もある。2015年度の各社の収益内訳は以下の通り。

 

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次に、過去3年間の経常収益と純利益の推移を見てみよう。

 

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収益に対する利益率が大きく異なるのが印象的である。

 

生保会社の種類について

今回紹介する中で、日本生命、明治安田生命、住友生命は“相互会社”という形態である。第一生命は2010年に相互会社から普通の株式会社に移行した。相互会社についての説明を日本生命ホームページから引用しよう。

 

保険はお互いが助け合う「相互扶助」の精神に基づくものである、という考えのもと、法律によって「保険会社」のみに認められた会社形態です。その特徴は、簡単にいうと、株式を持つ株主が会社の持ち主である株式会社とは異なり、保険にご加入いただいているご契約者お一人おひとりが会社の持ち主であること。

 

株式会社では、会社の持ち主は株主である。したがって、最終的に残った利益は株主のものである。しかし、相互会社では保険契約者が会社の持ち主なので、儲かった分をより多く契約者に還元できる。

 

これだけ聞いたら「相互会社サイコー」って思うかもしれないが、資金調達、M&Aにおいて株式会社より不利であるこちらより引用)。長らく生保業界トップだった日本生命を、収入保険料ベースで第一生命が抜かしたことがあったが、株式会社化した第一生命がM&Aなどの戦略を自由に展開できたことが、その逆転の理由の1つと言われている。よって、時代が変われば会社形態の見直しも必要となるだろう。

 

かんぽ生命についても軽く説明しておこう。かつて郵政公社という組織が簡易保険という政府の保証付きの生命保険を販売していた。しかし、この郵政公社はかの有名な郵政民営化により、日本郵政株式会社となった。日本郵政グループには郵便事業2社、郵貯、そして保険の4社が属する。このうち保険業を営むのがかんぽ生命である(「かんぽ」は簡易保険の略である)。2015年11月に日本郵政に加え、傘下のゆうちょ銀行とかんぽ生命も東証に上場したニュースは知っているだろうか?民営化して上場に至った理由は、民間と競合する分野だったので、平等な競争環境にするためだ。

 

生保会社を見る3つの視点とは

かんぽ生命は少し違うのだが、今回紹介する民間の4社については、中期経営計画やアニュアルレポートを見ていて気付いたことがある。どこも①国内事業、②海外事業、③資産運用の3つの視点から経営を説明していたのだ。まあ、生命保険の仕組みを考えれば当たり前のことなのだが、明確にこの点を意識しているだけで、並の就活生よりは会社への理解度が高まるであろう。以下、この3つの視点についてコメントしていく。

 

成長が難しい国内事業

はっきり言って国内市場は日本と共に緩やかに衰退していくだろう。

 

確かに平均寿命は伸びてるし、高齢化は進んでいる。したがって、それだけ老後の生活費、病気になった時の医療費、介護代への需要は増えるはずだ。しかし、金の出所はあるのだろうか?

 

上述の生保会社の収益を見ればわかるはずだが、保険は人々が払ったお金で成り立っている。運用で増やした金だけで皆に保険金を払える訳じゃない。金が湧いてくる訳じゃないのだから、このまま日本全体として衰退していき、若いときに保険料を払える人が減ってくれば、生保業界も一緒に衰退していくだろう。

 

そんな国内事情を考えると、今後注目すべきキーワードは“業界再編”と“インステック”である。

 

実は生保業界はこれまで経営統合をほとんど経験していないのだ。日本生命が三井生命を買収したのは記憶に新しいが、こういった大きな再編は2004年の明治安田生命の発足以来である。バブル崩壊後、逆ザヤに苦しんでいたが、フュージョンしまくってメガバンクが出来た銀行業界と違い、生保にはまだ再編の余地がある。今後国内市場で行き詰れば、一気に再編が進む可能性は否定できない。

 

次に、インステックとはInsurance(保険)とTechnologyを組み合わせた造語である。保険業界でもITを活用しようというコンセプトのことである。例えば、第一生命は保有する医療ビッグデータを解析することにより、非喫煙者割引を適用した終身医療保険を発売した。「タバコ吸う方が病気になるリスク高そうだから、吸わないやつと保険料が同じは変やろ」というのは感覚的にわかるが、データから適切な保険料を算出できるまでに技術が進歩したのだ。

 

将来的には、ウェアラブル端末から健康状態や生活習慣に関するあらゆるデータを集め、個人のリスクに応じて保険料を最適化するサービスも考えられる。フィンテックに潰される金融業界というのは筆者も記事にしたが、同じくITに疎い生保もベンチャーに喰われる可能性がある。一方で上手くベンチャーを取り込めた会社が大化けするシナリオもある。生保志望就活生は常にアンテナを高く張っておくことだ。

 

各社が取り組む海外進出

国内市場で成長が見込めないなら海外に出るしかないのは生保業界にも当てはまる。各社アメリカとアジア・豪州への進出が目立つ。民間4社の取り組みをまとめておこう。今回はこちらの記事を参考にした。

 

【日本生命】

豪州大手銀行ナショナルオーストラリア銀行(NAB)の生保事業を、約24億豪ドル(約2040億円)で買収する。その他、アメリカ、タイ、インドネシアで事業を展開。

 

【第一生命】

生保の海外大型M&Aでは、第一生命がリードしている。上記の日本生命のNABはオーストラリア2番手であり、1位はTALという第一生命が完全子会社化した企業である。また、アメリカのプロテクティブ社の買収を約5750億円で完了させ、2015年度からグループ利益への貢献が始まっている。その他、ベトナム・タイ・インドネシア・インドへ進出している。

 

【明治安田生命】

2015年7月に米国のスタンコープ社を約6246億円で買収すると発表。その他、ポーランド・タイ・インドネシア・中国の企業へ投資をしている。

 

【住友生命】

2016年2月、米国の中堅生保シメトラ・ファイナンシャルを約37億ドル(約4500億円)で買収し、完全子会社化した。その他、中国・ベトナム・インドネシアの企業に出資している。

 

資産運用の強化

生保は機関投資家として圧倒的な存在感がある。ハイリスク・ハイリターンな運用は出来ないものの、この低金利のご時世だと新たな運用手段も考えなくてはならない。たとえば、第一生命はインフラプロジェクトへの投資に進出した。大規模な運用に興味のある就活生は、銀行だけでなく、生保の運用部門を見てみるといいだろう。

 

Vorkersから残業時間や口コミをピックアップ

転職サイトVorkersに書かれている会社評価ポイント、月平均残業時間を紹介しよう。また、「年収・給与制度」の口コミを要約して紹介する。上述の通り、かんぽ生命と第一生命以外は株式会社ではないため、有価証券報告書で調べるといういつものやり方が出来なかった。よって、Vorkersのコメントで代用させて頂きたい。

 

会社評価ポイント・残業時間
  • かんぽ生命:2.62点・22.0時間
  • 日本生命:3.07点・53.0時間
  • 第一生命:3.14点・38.6時間
  • 明治安田生命:2.88点・39.1時間
  • 住友生命:3.31点・33.2時間

 

年収・給与制度について

【かんぽ生命】

有価証券報告書によると、内務職員が平均年収38.0歳・平均勤続年数14.2年・平均年収600万円であり、営業職員は39.2歳・14.9年・745万円だった。内務職員:営業職員=6:1という人数比も年収の額も第一生命と真逆なんだが、もしかして間違い?…申し訳ないが、よくわからん。

 

【2017年3月26日追記】

以下のようなコメントを頂きました。疑問が解消されました。ありがとうございます!

 

かんぽ生命は、個人の顧客に対する営業活動を全て日本郵便(の営業職員)に委託しています。
(法人の顧客に対する営業活動はかんぽ生命の営業職員が担当)
ですので、内勤職員と営業職員の人数や年収の比率は正しいものと思われます。

 

ぶっちゃけ給料は低い模様。特に若い時は。年功序列で40歳くらいになると悪くない水準程度にはなるようだが。

 

【日本生命】

2~5年目600万円、6~10年目900万円~1100万円という意見が多かった。

 

【第一生命】

2015年度の有価証券報告書より抜粋。

内勤職員:44歳7ヶ月・14年10ヶ月・649万円

営業職員:47歳5ヶ月・10年11ヶ月・363万円

 

多かった意見が、「問題なく働いていれば4年目で600万円、6年目で800万円に到達。課長には最短で14年目頃からなる人がいるが、そこで1000万円にいけるは微妙」とのこと。

 

【明治安田生命】

6年目で600万円くらいに行くというのは、ここまで見てきた2社と変わらなさそう。基本給が高くてボーナスが低いらしいが。仕事は割と厳しそうという印象を受けるコメントが目立った。

 

【住友生命】

ここも6年目で600万円くらいに行くっぽい。総合職に関する記述は少なかった。わかっていると思うが、ここまでの話は全部総合職の話だ。営業はもっと安いし、交通費や交際費が自腹というコメントもあり、厳しそうな環境であると伝わってきた。

 

年収についてコメント

どこの会社についてもいえるが、自分が興味ある職種の社員に話を聞くのがベストだ。生保会社については、残業が多くて大変そうだという印象を受けた半面、安定した年功序列かつ大企業らしい充実した福利厚生のようだ。年収の額面だけ気にするのではなく、社員の暮らしぶりを聞いて、入社してからのライフスタイルをイメージするとよい。

 

福利厚生について解説した記事はこちら。

www.syukatsu-buddha.com

 

最後にまとめ

  • 収益規模は、かんぽ>日本生命>第一生命>明治安田>住友生命
  • 保険料収入:運用収益は4~5:1くらい
  • かんぽ生命と第一生命は株式会社、他は相互会社
  • 相互会社は生保業界特有の会社形態で、メリットとデメリットがある
  • 国内事業・海外事業・資産運用事業という3つの視点で会社を見ろ
  • 国内事業では再編とインステックがキーワード
  • 民間4社は海外への大型投資案件が目立つ
  • 民間4社の年収は4年目600万円、6年目800万円くらい
  • かんぽ生命は若いうちは給料が低い

 

この記事でしっかり予習してから説明会やOB訪問に行けば、並の就活生より進んだ理解が出来るはずだ。また、当ブログでは金融用語解説の記事も書いてあるので、ニュースの意味がわからんって人は是非参考にして欲しい。

 

それではこの辺で失礼する。

 

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