読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

就活ブッダのブログ~涅槃を目指して~

就活の本質がわからぬまま迷走して無い内定...そんな就活からの解脱を目指して

MENU

ニュースを読んだだけで思考停止している就活生へ。日銀政策決定会合について解説

経済・ビジネス・ニュース等の解説 経済・ビジネス・ニュース等の解説-経済講座

【スポンサーリンク】

f:id:job-hunting-buddha:20160922142131p:plain

 

みなさん、こんにちは。

ブッダです。

 

2016年9月21日に日銀の金融政策決定会合が行われた。そこで決まった今後の方針は以下のように発表された。

  • 長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き量的・質的金融緩和を行う
  • 2%の物価安定目標が実現するまで金融緩和を続ける

 

この意味がわかるだろうか?いくらニュースを読んだって、わからないことを放置していたら成長しない。ググればすぐにわかるんだから、わからない言葉があったら即座に意味を調べろ。

 

今回はこのニュースの背景について軽く説明する。

 

そもそも金融緩和とは?

適切な金の循環が重要である

自転車は遅すぎても速すぎても安定して走れない。適切なスピードだと安定して走ることが出来る。経済も同じで、金の循環(モノを買う・投資をする)が適切なレベルに維持されなければならない。金融政策とは、この金の流れを適切にするために金利や通貨供給量を調節することだ。

 

日本は長年デフレに苦しんでいる。デフレとは皆が金を使わない(モノを買わない・投資をしない)状態で、物価は下がる。物価が下がると聞くと、「ラッキー、買い物しまくれるぜ」と思うかもしれないが、あなたの給料はどこから生じているのか考えてみよう。誰かがあなたの働いている会社に払ったお金だろう。そこも下がっているのだよ。したがって、デフレだと経済の循環が滞り、成長が見込めなくなる。

 

なぜデフレになるのかと言えば、未来への希望が持てないからである。将来儲かる可能性が高いなら、企業は積極的に投資をして儲けを狙うだろうし、庶民はモノを買って生活を豊かにするはずだ。日本の高度経済成長期はまさにこうだった。しかし、バブル崩壊後、負の遺産を抱えている、少子高齢化で国内市場は衰退する見通しである、後進国の追い上げにより製造業の優位性が失われつつあるといった理由から、将来への見通しは極めて暗いのだ。将来への見通しが暗ければ投資をするリスクはとりたくない。金を貯めときたいはずだ。という訳で、デフレになるのである。

 

デフレ脱却を目指して

ここでようやく金融緩和の話になる。将来への投資に金を使いたくないというマインドが蔓延していたとしても、金利が低ければ「そんなにリスクが高くないし、やってみるか」と思うはずだ。簡単にたとえると、あなたの給料が毎年右肩上がりなら、多少利子が高くてもローンを組んで家を買おうとするはず。逆に、給料が増える見込みがないならローン組んで家を買う気は失せるだろうが、もし利子が低ければ、ちょっとは検討してみようかなと思うはずだ。という訳で、金利や通貨供給量を調整し、金の流れを良くすることが金融緩和である。

 

安倍政権は2%の物価上昇目標を掲げ、次のアベノミクス3本の矢を打ち出した。

  1. 大胆な金融政策(金融緩和)
  2. 機動的な財政政策
  3. 民間投資を喚起する成長戦略

 

まず物価上昇目標について説明すると、デフレの反対はインフレであり、インフレ時には物価が上がる。“インフレ”と聞くと「トラック一杯の札束で食パンが買えない」という某ジンバブエのような恐ろしい状況を思い浮かべるかもしれないが、これはハイパーインフレという異常事態で、順調に経済成長している国はややインフレ気味なのが普通である。よく聞く話として、かつて旅行した途上国にもう一度行ってみると、知らぬ間に経済成長しており、かつて50円くらいで買えたコーラが80円になっていたという事例がある。経済成長により適度なインフレ状態にしようというのが物価上昇2%という目標である。

 

ここで経済成長という話が出てきたが、いくら金融緩和を頑張ろうと、やはり根本的には将来成長できる見通しがなくてはならないのだ。それを達成するために②で公共事業に金を使ったり、③で民間企業が成長できるような環境を作ることを目指している。金融緩和は潤滑油のようなもので、とりあえず自転車を走るようにしつつ、構造改革によって、壊れているところを抜本的に修理するというイメージだ。

 

【スポンサーリンク】
 

 

金融緩和と国債の仕組み

金融緩和をする背景や理由はわかってもらえただろう。では、具体的にこれまで何をしてきたのか説明しよう。ザックリ言うと、

  • 国債の買い入れ
  • マイナス金利

である。本当はETFやREITも買っているのだが、とりあえず今回はそれは置いておこう。また、マイナス金利については以前の金融政策に関する記事を読んで欲しい。今回は国債について説明する。REITという金融商品についてはデベロッパーの記事で簡単に説明してる。

 

国債の仕組みとは

国債を買うとは日本政府に金を貸してやるということだ。もちろん約束の期限が来たら貸した額に利子をつけて返してくれる(本当は半年ごとに利子を貰えるのだが、話を簡単にするためにこう説明する)。

 

ところが、この国債は市場で取引できるのだ。「今市場で取引されている値段で国債を買ったとしたら、どのくらいの割合で儲かるのか」というのが“国債の利回り”である。今回の政策決定会合で出てきた金利操作という部分を理解するには、この仕組みを理解することが必要である。

 

例えば1年後に10円の利子が付く国債が100円で売り出されたとする。この時点で買えば投資額に対する儲けは10÷100で10%である。もし国債を買ったAさんが105円でBさんに売ったとしたら、Bさんにとっても利回りは(110-105)÷105で約5%である。逆に95円で買ったとしたら、(110-95)÷95で約16%の利回りとなる。国債の値段と利回りは反対の動きになる。

 

では、国債の値段はどう決まるのだろうか?それはひとえに需要と供給のバランスで決まる。日本の国債はノーリスクだと思われている。つまり、国債の利回りとは、絶対確実に運用できる利回りなのだ。経済が好調な時には国債よりも旨い儲け話がいっぱいあるので、国債を売ってでもそっちの投資に切り替えたい人が多いはずで、そうなると国債の値段は下がる。逆に、経済の調子が悪ければ、いい投資先もないし、確実に儲かる国債でも買っとくかという訳で、値段が高くなる。

 

日銀が買ってくれるから皆高くても国債を仕入れてた

ここ最近の国債に起こっていたことはこうだ。人々の現ナマを増やしてやろうと、日銀が国債をたくさん買っていた。国債を持っていたらそのうち利子がついて儲かるが、現ナマだったら持ってるだけでは儲からない。という訳で投資先を探すはずで、それが経済の活性化につながるという狙いである。

 

日銀が国債を買ってくれるもんだから、みんな国債を仕入れて持っておこうとするわけで、国債の値段が上がっていた。ここで先ほどの利回りの話を思い出してほしいのだが、普通に国債を満期まで所有して返ってくる額と利子だけみたら損をするような高値で国債が取引されていたのだ。これが「10年もの国債の利回りがマイナスで~」とニュースで言われていた部分の真相である。

 

【スポンサーリンク】
 

 

今回の政策決定会合の意図

10年もの国債の利回りは、色んな金利の目安になる。さっきも述べたが、ノーリスクで運用できる利回りなので、それと比べてどれだけリスクとリターンを判断するかという指標になっているのだ。この金利がマイナスになってしまい、年金や保険の運用に支障が出ることを懸念したのが、今回の政策決定会合で「10年物国債利回りを0%程度に誘導する」と決まった理由の一つだ。

 

ここで、イールドカーブとは、横軸に国債が償還されるまでの年数、縦軸に利回りをとったグラフである。これまでは市場に流通させる金の量を指標として国債を買っていたが、今後は利回り、すなわちイールドカーブの形を目標にして国債の買い入れを行うことになった。利回りはあくまで市場によって決まるので、日銀としてはこれまでは完全にコントロール出来ないとしてきたが、今回大きく方針転換したといえる。

 

f:id:job-hunting-buddha:20160922143508j:plain

(画像はこちらのサイトから拝借した) 

 

今回の方針に決まったもう一つの理由は、既に国債を買い過ぎて、市場に出回る量が極端に減ってしまったことだ。ただ、それでも物価上昇目標2%をやめるわけにはいかないので、やり方を変えつつ金融緩和は維持する。

 

この発表を受けて、21日の取引では、長期金利が一時プラスに転じた。もうこれまでほど国債を買ってもらえないと思った人がさっさと売ってしまった訳である。また、低金利で運用が苦しかった銀行や保険会社にとっては助かる話なので、こちらの株価も買われた。

 

最後に

もう一度言うが、ニュースをただ見ているだけでは成長しない。わからない言葉を自ら調べる主体性が必要である。便利なスマートフォンを持っているのだから、その場ですぐにググれ。金融用語辞典や基本的な経済の話を解説しているサイトなどいくらでも見つかる。

 

こういった基本的なニュースは、志望業界関係なく理解できるべきだ。この程度のことを理解できるということは人類として最低ラインのたしなみである。

 

今回はこちらの記事を参考にした。

日銀緩和、量から金利へ 長期金利0%に誘導 :日本経済新聞

 

それではこの辺で失礼する。

 

あなたへのおすすめ記事

金融業界(銀行・証券・生損保など)志望就活生必見!金融用語まとめ 

メガバンク・地銀・証券志望の就活生へ。金融エリートの没落

金融エリートの没落Part 2. 銀行の人事・出世システムについて

フィンテックを体験する方法をコメントに書いてたら記事になってしまった

生保のビジネスモデルは詰んでいる?生命保険の仕組みを解説

記事一覧