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就活ブッダのブログ~涅槃を目指して~

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伊藤忠商事がグラウカスという奴らに虐められてる件を就活生向けに解説

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みなさん、こんにちは。

ブッダです。

 

ここ数日、三井物産インターンの記事、商社関係の記事が閲覧数上位を独占している。やっぱ商社って就活生に大人気なんだなと改めて実感。

 

という事で、今回も商社ネタで攻めていこう。今回は伊藤忠商事がグラウカスという怪しげな奴らにされてる嫌がらせについて解説する。実はこのニュースの中に商社を理解するエッセンスが含まれてるんだよ。しっかり勉強しておけ。

 

何が起きてるの?

グラウカスという会社が伊藤忠商事の会計の問題点を指摘するレポートを7月27日に発表した。こいつらは別に“世の中の不正を暴く正義の味方”でもなければ、チクリが大好きな学級委員長でもない。グラウカスは企業の株価が下がるような事実を発表して、空売りで儲けることを狙う会社だ

 

このグラウカスは「伊藤忠の会計とか東芝みたいないい加減なもんだよwww」というレポートを出し、株価は今の半分くらいが妥当だから、みんな売りなさいよと言ってきた訳。

 

グラウカスが指摘する伊藤忠の会計の問題点は以下の3点

  1. コロンビアの石炭事業で減損を誤魔化した
  2. 出資してる中国の国営企業CITICを連結に入れるな
  3. 台湾の食品メーカーの会計処理のタイミングがセコイ

 

三菱商事や三井物産が資源のせいで赤字になったこともあり、5大商社で純利益トップになった伊藤忠商事だけど、その会計おかしくね?と指摘された。グラウカスが指摘したこの3点の意味がわからない就活生は多いだろうが、商社の経営を理解するためにも、このくらいのニュースの意味はわかって欲しい。

 

株の空売りって何なの?

まず、なんで株が下がるとグラウカスが儲かるのかってことを説明しておこう。空売りってのは、株をまず借りてきて売っちゃう。で、その後借りた人に株を返すときに買い戻す訳だが、安く買い戻せたら差額が儲かるという仕組みだ。下の図を見ればすぐにわかると思う。グラウカスはレポートを公表して投資家たちを煽ることで、自ら積極的に株価を下げさせようとしてるのだ。

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商社を理解するのに役立つポイント

さて、ここからグラウカスの指摘した点を解説しつつ、商社の経営を理解するのにどう役に立つか見ていこう。

 

減損について

減損ってのはザックリ言うと、持ってる資産が当初思ってたほど価値がないと判明した時、その資産価値を引き下げることだ。で、引き下げた分は損益にマイナスとして入ってくる。三菱商事、三井物産ともに2015年度は大赤字になったが、それは持ってる油田やら鉱山の減損のせいだ。

 

油田や鉱山の権益を取得するときは、「将来このくらい儲かりそうだから、この値段なら買おう」って計算してる訳だが、その後予想外に資源の価格が下がれば、予定していたほどの利益が出ない訳で、持ってる資産の価値を下げないといけない。最近原油も金属も安いでしょ?それが減損の理由だ。

 

伊藤忠商事の石炭事業そのものについてはよく知らないが、グラウカスは「減損すべきなのに誤魔化したな」と言っており、すなわち「伊藤忠はズルして利益を増やしてるんじゃないの?」ってこと。

 

連結ってどういう意味?

説明会の資料なんかで売上高や利益を説明するときに、隅っこに小さく“連結”と書いてあるのを見たことがないだろうか?連結というのは、「グループ会社も全部まとめて計算した決算やで」という意味だ。

 

みんなが知ってる、そして就活生が憧れてやまない大企業はグループ会社のドンだ。例えば、三菱商事がドンで、子会社として三菱食品があり、関連会社としてローソンがある(※現在ではローソンは三菱商事に子会社化された)。

 

少し細かくなるが、子会社と関連会社の会計の違いについて説明しておこう。子会社の場合は、親会社との取引を引いた後、全部合算される。関連会社の場合は持ってる議決権に応じて、利益(損失も)の一部を営業外収益として取り込む。

 

今回のグラウカスの指摘③に関しては、「この連結という制度を自分たちの都合よく悪用してんじゃね?」と言われてるのだ。まあ、総合商社はドンドン投資を強化してるので、どこもグループ会社の数はめちゃくちゃ多い。会計も絶対的なものではなく、解釈の余地が残る部分があるし、伊藤忠が本当にズルをしているかは相当内部事情に詳しくないとわからない。ただ、だからこそグラウカスみたいな空売りファンドに狙われるともいえる。

 

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CITICって何?

伊藤忠はタイのCPグループというバカでかい財閥と組んで、中国の国営企業であるCITICという会社に6000億円も出資した。CITICも色んなことをやっているこれまたバカでかい企業だ。もともと中国に強い伊藤忠はCPグループ、CITICと組んでアジアでビジネスを拡大する狙いだ。

 

ただ、まだそれほどCITICと組んで大きな成果が出ているとは言えない。資源開発を一緒にやるみたいではあるが…

伊藤忠、CITICと資源開発で覚書 石油・ガス権益の共同買収探る - SankeiBiz(サンケイビズ)

 

で、今回のグラウカスの指摘②では、「CITICを連結に入れたらアカンやろ」と言われている。伊藤忠はCPグループと共同で作った事業会社を通じてCITICに出資している。その事業会社はCITICの議決権株式を20%持っているので、実質伊藤忠の持ち分は10%だ。グラウカスは「CITICの重要な経営判断に関われる可能性は低いんやし、連結に入れるなよ」と言っているが、これまたこのくらいの出資比率の際に持ち分法を適用するか否かは判断がわかれるので、一概にはどっちが正しいとは言えない。

 

さいごに

結局株価は暴落したのか?

伊藤忠の株価はどうなってるのかというと、レポートが発表された日は一時的に10%ほど下落した。その後ちょっと戻ったが、なんかパッとしないけど暴落ってほどでもないという感じ。

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図の下側のグラフは出来高といって、その日に取引された株の量を表す。発表当日はドンと売られたのがわかる。

 

商社志望就活生に伝えたいこと

繰り返しになるが、今回のニュースの意味がわかるくらいには、用語や商社のビジネスを理解していて欲しい。OB訪問をするにしても、せっかくタイムリーなニュースがあるんだから、社員に詳しく聞いてみろ。社内でどう受け止められているかなんて中々聞けないぞ。

 

こうやって日々アンテナを高く張り、コツコツ知識をつけていくことで、商社への想いや将来やりたいことが見えてくるのだ。一朝一夕に出来ると思うな。ロクに勉強もしないで商社の志望動機が書けませんとか言ってる就活生は受けても意味ないよ、どうせ落ちるから。

 

今回の記事は『週刊東洋経済8/13-20合併号』を参考にした。筆者は就活始めたての頃から『週刊東洋経済』やら『週刊エコノミスト』を読み始めたが、最初はいまいち内容が頭に入ってこなかった。経済の用語やビジネスについて基礎知識が不足していたからだ。それでもわからない用語をこまめに調べ、毎月何冊か読むようにしていると、そのうち理解できるようになる。

 

当ブログでは就活を通して経済や世界情勢に詳しくなれるような記事を書いていくので、今後もご期待を。

 

では、この辺で失礼する。

 

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